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移住体験談

若い力を味方に!Uターン後、実家のみかん農家を法人化し、魅力的で儲かる農業の実現を目指す垣内さんのチャレンジ

2023/12/20

三重県南部、人口約8,000人の小さな町・御浜町にあるかきうち農園では、社員6人、パート4人の計10人が美味しいみかん作りに精を出す。社員はほとんどが地域外からの若者だ。

 

そんな株式会社かきうち農園の代表取締役社長を務めるのは、垣内清明(かきうち・きよあき)さん、地元御浜町出身の52歳だ。

 

 

 パワフルな垣内社長。社員獲得のためにリクルート活動に出向き、情報発信もやってきた

 

 

ー 農業も他産業並みの仕組み作りが重要

 

京都で10年程サラリーマンとして働いていたが、父親の他界とともにUターン。実家の約0.7ha(ヘクタール)のみかん畑を継ぎ、生産農家として10年間みかん作りに専念していた。

 

その後、当時御浜町が農業の法人化を推奨していたのをきっかけに決意、規模を拡大し従業員も増やした。法人化して11年目となる現在は園地を14ha(ヘクタール)まで拡大。栽培した15種類以上の柑橘や加工品を販売。また、食品の安全、環境保全、労働安全に取り組み、令和2年2月にはASIAGAP認証*を取得した。

 

*ASIAGAP認証 食品の安全・環境保全・持続可能な農業に取り組む生産者に与えられる国際認証

 

チャレンジだったという法人化に踏み切ったのには、垣内社長の強い思いがあった。

農業も他産業並みにしっかり稼げる仕事にせなあかん。魅力ある儲かる農業の実現をしていかなあかん。親が辞めたら、子どもが継がなかったら、それで終わってしまうのでは継続性がない。少子高齢化で衰退の一途を辿るこの地域の産業のためにも、法人だからできるしっかりした仕組み作りをして、みんなが “やりたい” と思える農業をやっていくべき」と、地域の基幹産業の維持発展に向けてチャレンジを続けている。

 

 VISONの売り場。売り先の開拓も自分たちで行う

 

かきうち農園では、みかん作りだけ行う農家と違い、一般企業と同様に生産から販売まで一貫して自社で行っている。一般的な生産農家は生産物の栽培のみを行い、JAや市場など決まった所へ出荷する場合が多い。市場で第三者によって生産物の値段が決められて、手数料を引かれた残りが収入となる。生産・商品開発・販路開拓・事務・販売など、一企業法人として柑橘事業に取り組む垣内社長は「なんとかして、自分で作ったものは自分で付けた値段で販売しなければ」と、価格決定権を持って利益の出るビジネスを展開している。

 

今は地域外からの若い社員で活気ある会社だが、当初はどれだけ求人を出してもリクルートに行っても応募のない状態が続いた。とにかく知ってもらうために情報発信を続けて、やっと来てもらえるようになったという。

 

まず何より「車の運転から教えます(苦笑)」と垣内社長

 

 

 

 

>>垣内さんのチャレンジストーリー、続きはこちらから<<

 

 

 (2022年11月取材)

 

 

住所

三重県御浜町
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