【第6回/全10回】三重暮らし魅力発信リレー動画「わたしたち三重で暮らしています」を配信中!(鳥羽市・佐藤創さん)
2021/2/16
三重県への移住を考えている方に三重での暮らしを知ってもらうための全10回のリレー動画「わたしたち三重で暮らしています」を配信中!
第6回は鳥羽市へ移住し、空き家をリノベーションして飲食店を経営しつつ、地域の魅力発信に取り組む「佐藤創」さん。
動画はこちら http://ss140094/MOVIE/l1001500030.htm
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佐藤創さん【鳥羽市】
市全域が伊勢志摩国立公園に位置する豊かな自然環境に恵まれたまち、鳥羽市。「鳥羽の台所」と謳われ、昭和の匂いが残る鳥羽なかまちに、佐藤創さんが地域おこし協力隊として赴任したのは2017年。東京で映像制作の仕事をしていましたが、いつかはフリーランスとして活動したいという思いを抱き、移住フェアで聞いた担当者の丁寧な説明と移住前に訪れた時、鳥羽なかまちの人たちの会議に参加し、移住後の生活をリアルに想像できたというのがこの地を選んだ理由です。
約3年間、協力隊としてイベントの手伝いや地域PRのための情報発信などに携わり任期終了後、定住しました。現在は本業の映像・デザインの仕事に加え、カフェの運営、竹に穴をあけてあかりを灯し、そのゆらめきを楽しむ「竹灯り」イベントの事務局や原稿執筆、空き家の案内、コワーキングスペースの店番まで、マルチに地域と関わる活動をしています。
なかでも、2020年10月にオープンしたカフェ「イエンスの塔」は、古い床屋さんを自身がリノベーションしたもので、佐藤さんのクリエイターとしてのセンスが発揮されています。地元の商店街活性化に取り組む合同会社NAKAMACHI代表の濱口和美さん曰く「私たちには絶対ないアーティスティックな感覚の店」として、なかまちに暮らす人々に新鮮な驚きを与えました。
斬新なスタイルのオムレツやカルボナーラなど、佐藤さんの作る独創的なメニューは、店の自慢のひとつですが、趣味のひとつにすぎなかった料理を、真剣に取り組んだのは移住してからのこと。東京・女子美術大学の学生たちを招いた歓迎会で、佐藤さんが持ち寄った料理が評判を呼び、なかまちでの懇親会の料理を頻繁に手掛けるようになったことが、今回のカフェ開業につながりました。
地域外の人がなかまちの空き家を買い取って再生し、新しい事業を立ち上げたのは佐藤さんが第一号。これまで知らない人には貸さない・売らないが当たり前だった地域の意識に変化が出てきました。「こんなふうに再生してくれるんだ、じゃあうちもお願いしようか。地元の人にそんな風に思ってもらいたい」と佐藤さん。地域の人たちとの交流が佐藤さんの背中を押し、そこから新しいものが生まれる。鳥羽なかまちには今、そんな好循環が生まれています。
この地域での暮らしは佐藤さん自身にも変化をもたらしました。合同会社NAKAMACHIの筧佳人さんによると、「最初は口数も少なく控えめな印象だったのが、だんだん打ち解けて、春のお祭りには天狗役をやったり、いつのまにか誰もが”はじめちゃん”と呼ぶようになりました」。いつのまにか地域に馴染んだ佐藤さんが、得意な料理やデザインセンスで地域に溶け込みながら、新しい刺激を与えてくれることに大いに期待していると筧さんは言います。
「以前は苦手だった人付き合いがここに来てからは好きになった」と佐藤さん。田舎の交流というとお年寄りたちが毎晩酒を酌み交わすイメージがあったそうですが、この町ではマイペースに地元の人たちと仲良くなることができ、ときには地域の人たちと飲むのも新しい発見があって楽しいと感じています。
「一仕事終えても事務的な挨拶のみだった東京とは違い、感謝や驚きなど毎回実感のこもったリアクションがもらえること、まちの一員として認めてもらえていること…そんなここの暮らしがとても居心地よくて」と佐藤さん。周りの人からも「変わったね」と言われ、自分でも明るくなったと実感しています。
今後は、本業の映像制作・デザインで地域の情報を発信するだけでなく、デザイナー、カメラマンなどフリーランスの人たちとネット―ワークを築き、幅広く活動していこうと夢は尽きません。
佐藤創さん
東京で人形模型アニメーションの創作活動と映像制作会社でアニメーション制作に従事した後、
2017年7月 鳥羽に地域おこし協力隊として赴任。鳥羽暮らし魅力情報発信担当者として鳥羽なかまちを拠点に、イベントのCMやチラシのデザイン、屋号旗づくりなどを手掛ける
2020年7月 映像・アニメーションスタジオ「イエンスの塔」開業・活動開始
10月 空き家を改修し、自ら空間デザインしたカフェをオープン