三重県への移住を考えている方に三重での暮らしを知ってもらうための全１０回のリレー動画「わたしたち三重で暮らしています」を配信中！

　第５回は伊賀市へ移住し、空き家のリノベーションと菜園づくり、ワークライフバランスを実践する「高橋健作」さん。

  

 高橋健作さん【伊賀市】 

　伊賀流忍者の里であり、俳人・松尾芭蕉の生家など、数々の歴史遺産に恵まれた伊賀市は古くから京都や伊勢へと続く街道のまち。高橋健作さんは2018年にこの地に移住してきました。

　

 

　伊賀くみひもを作る工場での機械の調整や修理の仕事を軸に、余暇に自家菜園で野菜を育てたり、まちの様々な活動に参加してもいます。具体的には地域の18～35歳の人たちと伊賀の活性化に取り組む「若者会議」や、地域の観光コンテンツや土産物の開発に取り組む「観光まちづくり企画塾」、伊賀市在住の外国人に日本語を指導する「伊賀日本語の会」、さらには消防団にも参加しています。忙しすぎた前職に疑問を感じ、「のんびりしたい」と移住を決めたものの、動きたくてたまらない性分のため、ここでもやっぱり、平日の夜の半分は予定が入るという日々を送っています。

　しかし、高橋さんの表情にはせわしない様子は見えません。関わっている活動について話すときはとても楽しそうで、気負いはなし。「前職の頃は朝から晩までひたすら仕事でしたが、ここでは出会う人たちも行く場所も多種多様、生活に幅と奥行きができました」と高橋さん。人々との出会いが最大の収穫です。

 

　

　田舎への移住を夫婦で考えた当初、伊賀は数ある候補のうちのひとつでした。あちこちに視察にも出かけましたがこれという決め手がなく日が過ぎました。1年近く経った頃、当時の伊賀市の移住コンシェルジュから連絡があり、「おためしお泊まり」に招待され、これが次のステップへの原動力になったのです。以後、何度か伊賀を訪れるうちに人が優しくて温かいと気づき、伊賀市の移住相談窓口もしっかりしていること、移住者同士の集まりも積極的に行われていることなども後押しになり、伊賀の地に決めました。移住前後も、変わらず気にかけてくれる移住コンシェルジュをはじめ、地域の人々の関わりが大きな助けになっています。そして、自分たちを快く受け入れてくれたお礼に地域へ恩返しができないかという思いが、高橋さんの活動に結びついています。

 

　高橋さんの住む家は空き家バンクで見つけた築160年ほどの古民家で、屋根と水回りの修理のみ専門業者に依頼し、あとは自分たちで改修しました。内壁の漆喰塗りのほか、畳からフローリングへの貼り替えまで自分たちで行いました。

 

　この家で妻の由加里さんは高台を使って手で伊賀くみひもを組んでいます。健作さんの職場を訪れたとき、伊賀組みひもの手組があると聞いて興味を持ちました。２、３か月間、先生について基礎を学び、家で手組を続けてもう2年半。子育てのさなか、高台にあがりくみひもと向き合う時間は、極上のひとり時間なのだとか。

 

　家の外には600平米の畑が広がります。さつまいも、じゃがいも、にんにくなど10～20種類の野菜を栽培。休みの日や仕事終わりなどに収穫し、自分たちで食べるほか実家のご両親に送って喜ばれています。想像以上に虫や雑草との戦いがありますが、そんな苦労も含めて、高橋さんは伊賀での毎日を楽しんでいます。

　

 

 

 

「本当に自分がしたいことは何かを考え、できることを見つけてやっていく。それが実現できるから、伊賀の毎日はとても楽しい。」と笑顔の高橋さん。自分のできることで地域に貢献しています。

高橋健作さん

2008年  国際航空貨物の会社に就職し愛知、静岡で勤務

2016年  不規則な生活を抜け出そうと決意。三重県内で移住先として伊賀市の他に、三重県南部地域も見学

2018年　伊賀市に移住 伊賀くみひも工場勤務

2019年  「伊賀日本語の会」に参加 「消防団」に参画

2020年　「若者会議」「観光まちづくり企画塾」に参画