移住体験談
熊野市
【第10回/全10回】三重暮らし魅力発信リレー動画「わたしたち三重で暮らしています」を配信中!(熊野市・雨宮伸都さん))
2021/3/8
三重県への移住を考えている方に三重での暮らしを知ってもらうための全10回のリレー動画「わたしたち三重で暮らしています」を配信中!
第10回は熊野市に移住し、豊かな自然のなかで農業を中心に様々な活動を行っている「雨宮伸都さん」。
動画はこちら
http://www.pref.mie.lg.jp/MOVIE/l1001500035.htm
(動画の関連記事も併せて公開しました。こちらもご覧ください。)
雨宮伸都さん【熊野市】
熊野市育生町は、奈良県、和歌山県の県境に近い場所に位置する山間の里。まちの中心部、熊野市駅からは車で40分ほどの場所にあります。2017年に地域おこし協力隊として東京から赴任してきた雨宮伸都さんと妻・静香さん。ここに決めたのは、田舎で農業と民宿を両立したいというふたりの希望が叶えられる場所だったから。初めて訪れたとき、空の広さや山々の眺めに、これぞ日本の里山の風景だと感動したと同時に、静香さんは、こんなに山深い場所が日本にあること、そして人々が暮らしていることにとても驚いたようです。そして協力隊の任期終了後も、この地で暮らしています。
移住前は農業法人に勤務していた伸都さん。野菜作りは得意とするところです。現在、無農薬野菜を50~60種ほど栽培していて、シェアハウスの「農の家 雨宿り」も2020年3月より運営しています。さらに一棟貸しの農家民宿のための家を改装中と、新しい生活は順調に進行しています。
育てた野菜は定期的に熊野市駅近くの「食堂あお」に卸しています。「好きなものを作ってもらい、受け取ってからどう調理しようと考えるのが楽しくて」と納品する野菜の種類は完全に雨宮さんにおまかせしているオーナーの榎本和希さん。野菜自体の味の濃さと珍しい種類の栽培にもどんどんチャレンジする雨宮さんの人柄に、絶大な信頼を寄せています。
「食堂あお」で出すテイクアウト弁当にも多くのリピーターがついていて、インスタグラムに熱いメッセージを送ってくれる人、自分もこの弁当の野菜を買いたいと言ってくれる人など、雨宮さんの野菜を使うようになってかなりの反響が寄せられるようになりました。山間部で暮らしている雨宮さん夫妻にとって、街に出て、お客さんのナマの声を聞かせてもらうことは、大きな励みになります。
山間部の生活といっても、近所の方たちとの交流がさかんです。育生町内の信楽焼の穴窯「童心窯」で行う窯焼には、シェアハウスのお客さんに陶芸を体験してもらったり、雨宮さん自身が1週間窯を焚き続ける火の番をしたり、もちろん器作りにも挑戦しています。雨宮さんは窯焼について、「ただがむしゃらに薪をくべればいいと思っていたのですが、実際はひとつ薪をくべるごとに温度が上下する微妙な世界でした。自然に任せて焼く焼きものの表情の豊かさを間近に感じられて、すごいなと。どんな作業にも奥深い世界があるので、日々驚きの連続です」と、焼きものの世界に魅せられ、自ら焼いた器はシェアハウスで使っています。
シェアハウスや民宿の修繕・改修も全て自分たちで行います。大工仕事も自分たちでできる育生町の人たちは道具の貸し出しだけでなく、作業の仕方や行き詰ったときなど、相談に耳を傾け、助けてくれました。童心窯のご主人・橋詰洋司さんもそのうちの一人。橋詰さんは、雨宮さんやシェアハウスがきっかけとなってこの町に若い人たちを呼び込めれば、と期待をこめています。
そのほかにも雨宮さんは、熊野市ふるさと振興公社からどぶろく造りの管理を任されたり、罠猟の免許を取得し、猪や鹿を捕ったり、さらに第一子が誕生するなど、今は毎日が新しいことだらけ。
雨宮家の毎日の日課のひとつが犬の散歩。親子3人と犬一匹で、20分ほどかけてのんびりと近所を歩きます。そのときにこの町の美しさ、心地よさを改めて実感します。この散歩の成果が、「絵本の世界観で作ってみた」という静香さん特製のシェアハウス利用者向け町内マップです。雨宮さんたちが実際にここで見た育生町の季節も描かれています。育生町内の尾川川に架かる長井の橋からの風景が、おすすめ。散歩は「ここに来てよかった」と日々実感する、1日のなかでも特別な時間なのです。
2010年 神奈川県の農業法人で5年間従事
その後、農業、営業職を経て
2017年 地域おこし協力隊として熊野市に赴任
2020年3月 シェアハウスを開業
12月 地域おこし協力隊任期満了、シェアハウスと農業を両立させる
住所 |
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熊野市 |