移住体験談
いなべ市
【第4回/全10回】三重暮らし魅力発信リレー動画「わたしたち三重で暮らしています」を配信中!(いなべ市・小野綾子さん)
2021/2/15
三重県への移住を考えている方に三重での暮らしを知ってもらうための全10回のリレー動画「わたしたち三重で暮らしています」を配信中!
第4回はいなべ市藤原町へ移住し、農業で地域を盛り上げる「小野綾子」さん。
動画はこちら
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小野綾子さん【いなべ市】
北の養老山地、西に鈴鹿山脈と豊かな山々に囲まれた三重県最北の町、いなべ市藤原町。この町をもっと元気にしようと2018年に誕生したのが藤原町立田地区の「いなべ市立田農園」です。
この農園の“養鶏場跡地を農園にして地域活性化の拠点に”というコンセプトと、住民の方の地域への熱意に共感して移住を決めた小野綾子さん。
また小野さんはこの農園では、ミニトマトを主力商品とする一方、競争力が高くかつ需要のあるものをと、マイクロトマト、フィンガーライム、食用ほおずき、ローゼル、ルバーブなど何十種類もの野菜を試作栽培し、直売所や地元のレストランなどへ積極的に使ってもらえるように働きかけています。いなべ市の人気レストラン「ビストロ シェ・スギ」も、そんな卸先のひとつです。シェフ・杉本佳津男さんは「マイクロトマトやフィンガーライムなんて実際食べたことのある方はほとんどおられないので、お客様にすごく喜ばれるんですよ。いなべで獲れたというとさらに驚かれる。小野さんにはあえて難しいものにチャレンジしていく心意気がありますね。」と、野菜づくりに正面から向き合い、早朝から夜遅くまで全力で愛情を注いで野菜を育てる小野さんの姿勢に共感しています。
農園の運営が軌道に乗るまでには長い道のりがありました。「確実に収益をあげるために徹底的に研究しました。珍しい野菜を数多く栽培して地域やシェフの方に食べてもらって、問題点を見つけては修正し、作物を見定めてなんとか収穫できるようになったら、今度は営業。料亭やレストランを回ってお話をし、食べて新たなメニューとして試作してもらって…。」と小野さん。現在もパートさんたちへの農業指導などもあり、朝から晩までやることが山積みの毎日。問題を解決し挑戦をする小野さんの情熱はどこから来るのでしょうか。「単純に好奇心ですね。どうやったらこの状況を改善できるのか。目標へ届かせるには何をしたらいいのか。持てる時間と経費でどれだけ解決できるか知りたいし、試したい。農業やってる方なら誰でもそうだと思います。たぶん理系研究者の気質のせいでしょうね。」と振り返ります。
また小野さんは立田地区へ来て、直売所で野菜を売る楽しみを発見しました。
「直でミニトマトを食べてもらうと、『なにこれ!?』『甘い~!』とすごく喜んでもらえるんです。ああ、認めてもらえてるんだ、おいしいんだなという自信がつきます。」
このように立田農園は住民の地域への愛情と小野さんの情熱が重なりあった成果なのでしょう。そしてこの情熱を地元の人たちが支えています。ご飯を届けたり、お酒に誘ったり、困り事にもすぐに地域の人が対応してくれるようです。「ここでの生活は何も不自由してないんです。この地域を元気にするために農園での仕事で結果を出せば、必ずここの地域の人のためになる。」と小野さん。
「小野さんの働きぶりには頭が下がる」と仰るのは、立田農園を運営し小野さんが所属するNPO法人立田地区秀真ふるさと農園理事長の高橋賢次さん。「専門的技術を持ち、外からの視点で町を眺めてくれる小野さんの視点がなかったらこの農園だってこれだけんものにはなってないと思います。小野さんのあの仕事ぶりを見ていたら、地元側も自然とバックアップ体制を作りますよ。」と、小野さんのおかげで移住者を歓迎し一緒に地域を盛り上げようとする地域の人が増えていると感じています。
小野さんさんはこれからも、地域の住民と連携しながら希少価値の高い野菜を生産・販売するなど新しい可能性を追求し、また農業技術の継承などに取り組むなど、さらなる課題にも向き合っていきたい、と胸を張ります。
小野綾子さん
2007年4月 兵庫県で農業関係の資材会社などに勤務
2016年4月 立田地区の「農と福祉の活性化プロジェクト」への参加を契機にいなべ市に赴任
2018年4月 いなべ市立田農園 農園長 農と福祉の活性化施設運営支援としてオープン
2019年4月 NPO法人立田地区 秀真ふるさと農園 指導員として立田農園 農園長を務める
住所 |
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いなべ市 |