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移住体験談

紀宝町

裏木 國弘さん

2014/4/28

・略歴

 昭和19年和歌山県新宮市生まれ。紀宝町鵜殿で育つ。地元の会社へ就職後、転勤で大阪へ移り住み、定年まで勤める。

 定年後、友人の勧めもあり、紀宝町浅里に移住。農業の担い手として「飛雪の滝百姓塾」1期生として参加(1年目は大阪から浅里に通う)。

 その他、「ボランティアコーディネーター」1期生に参加する等の活動を行う。

Q.初めて浅里を訪れた時の感想は?

A.熊野川が近くにあり、きれいでのどかな田園風景だと感じました。

 

Q.移住を決断した際のご家族の反応は?

A.友人に「良いところがある。田んぼもある」と紹介してもらったのですが、既に大阪に孫がいるということもあり、妻はあまり移住に乗り気ではありませんでした。

 農業は自分が行い、家をリフォームしてオール電化にするなど、生活に関して不便を掛けないようにするなどの話し合いをしました。

 

Q.浅里での生活はいかがですか?

A.地元の人には大歓迎で受け入れていただき、優しく大事にしていただいています。

 平成23年の台風12号による水害以降、米作りは休憩しています。現在は、シルバー人材センターに登録して、草刈りや庭木の剪定等の仕事をしています。

 多趣味で、草野球、グラウンドゴルフ、旅行、野球観戦などを楽しんでいるほか、地域おこしのために野菜を育てており、現在、わさび栽培に挑戦し、研究中です。

 今、三重大学生が地域おこしで浅里を訪れたりしてくれていて、地元の人は、若い子が来てくれるのを楽しみにしています。

 

Q.浅里の魅力を教えてください。

A.にほんの里100選に選ばれた田んぼや石垣などの景観や、飛雪の滝、その周辺にはキャンプ場も整備され、遠くからお客さんも来てくれます。

 熊野川の眺めには心が落ち着きます。鮎獲りなど、川遊びが満喫できます。

 空気が良く、星空が綺麗で、湧き水も美味しいです。

 

Q.浅里ならではのことって何かありますか?

A.この地方の特産に「なれ寿司」がありますが、浅里の各家庭が作ったものは、どこの家も美味しいです。

 また、イベントを行うと、地域が一つにまとまります。

 

Q.移住して感じていることは?

A.近くに店がなく、車で鮒田や新宮市まで15分から20分程かかるため、この先、車を運転できなくなった時のことを考えてしまいます。

 若年層が少なく高齢者が多い限界集落という中で、少しでも明るく活力があるようにと、老人クラブで週1回グラウンドゴルフを行っています。

 

Q.地域への想いは何かありますか?

A.過疎が進んでいくのを実感しています。

 このままだと、近い将来は、草に埋もれて生活も出来なくなるのでは…。何かやらんと、間違いなく廃れる!!

 住民の一番の願いは交通難の解消です。それは「対岸の国道169号への橋の建設」です。架け橋ができれば、災害時の孤立の心配もなくなり、人の往来も多くなり、「明るく楽しい」「地域の活性化」につながります。やっぱり楽しいのが一番ですね。

 こんな事をいつも考えています。

 

Q.浅里への移住を考えている人に一言

A.この辺りは、自然が豊かでのどかな、人も温かい地域です。

 若い方でも高齢者の方でも、活気のある地域を目指して仲間となっていただけると嬉しいです。

 また、やる気があれば、畑を提供していただけたりもします。きれいな空気で野菜を干すのに適しているので、切干大根や高菜など加工するのにも良いです。

住所

紀宝町浅里

移住年月

2004年8月
裏木 國弘さん_写真1

裏木さんです。後ろに流れるのは飛雪の滝。

裏木 國弘さん_写真2

石垣に家々が並ぶ集落。浅里地区は「にほんの里100選」に選ばれています。

裏木 國弘さん_写真3

展望台から望む浅里の水田や熊野川。

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