岡 智子さん、ジョン・エジーさん
2014/10/14
ご夫婦で今年(H26)の4月に、大台町栃原へ移住。夫婦で2014年3月、シドニーから日本に拠点を移す。
1.自己紹介・プロフィール
岡 智子さん(神戸出身)
大学卒業後、新聞社で勤務、その後メルボルンの私立校で一年間日本語補助教員を経験。オーストラリアの魅力を感じたのがこの時。帰国後は、食品系コンサルタント会社や、神戸の公立中学で勤務。
海外でまた挑戦したいという夢が消えず、2011年にワーキングホリデーでシドニーへ。現地の企業や店で働く他に、オーストラリア人に、書道や寿司作りを教えるワークショップを開くなど、現地の人と、日本文化を通して交流することに楽しさを感じた。シドニーで現在の夫のジョンと出会う。
ジョン・エジーさん(オーストラリア出身)
シドニーでは、ビジネスアナリストとして、ファイナンス系の会社で勤務。3年前、転職を機に1年半の間、世界各国を旅行した大の旅好き。日本へは、高校時、短期留学で日本に来たのが最初で、その後スキー旅行を含め3回旅行に来たほど、日本が大好き。
2.田舎暮らしをしようとしたきっかけは何ですか?
夫のジョンが、オーストラリアの田舎育ちで、自然が大好きなこと、日本で住むなら、都会よりも田舎のほうが日本文化を感じられていい、と言っていたことと、私自身も神戸で生まれ育った分、田舎への憧れが強く、機会があれば田舎で住んでみたいと思っており、二人の意見が一致したからです。
3.大台町に移住を決めたのは何故ですか?
2014年3月、夫婦二人共に、松阪市で仕事が決まり、家探しを始めました。二人とも、庭仕事をしたい、自分たちで野菜を作ってみたい、自然がある田舎で住みたいという夢があったので、通勤可能範囲で、自然が多く、自家菜園ができる庭付きの賃貸を探していました。何か情報はないかと、松阪市役所に問い合わせると、大台町が空き家バンクのサービスを提供していると聞き、役場のホームページを見ました。運良く、勤務先まで30分ほどで、山と茶畑に囲まれた景色の良い一軒家を見つけ、見学に行き、大家さんと直接話をして決めました。
4.移住の際に苦労した点はありますか?
入居後一週間は、一日中掃除をひたすらする必要があったことです。不動産会社が提供している賃貸の家は、敷金や礼金や諸々の費用を支払う分、掃除などは最小限ですぐに生活を始めることができますが、私たちが利用した空き家バンクは、敷金や礼金などの費用は必要なかった分、掃除などは自分たちでしました。家が広く、二人だけで全てしたので労力はかかりましたが、掃除会社に依頼するとよくある、消毒など余計な薬剤散布がなく、自分たちの納得ができる掃除を行えたので満足しています。
5.大台町での生活はいかがですか。また、町の印象・感想を教えてください。
毎日がとりあえず楽しいです。雄大な山が連なる、広々とした自然が多い空間と、伝統的な日本家屋が多く残る町だと感じました。縁あって大台町に住むことができて本当に良かったなと思っています。
こちらに来て、毎日、広々とした自然を見ることができるのが喜びです。夫と毎朝車で通勤していますが、いつも見る山も、良く見ると毎日違う光景をしていることに気づきます。「今日は霧が山にかかっていて幻想的」とか「今日は雨の後で緑が青々としているね」など、通勤の行き返りに風景の話をよくしています。
神戸では、休みの日になると町にでて、買い物、ランチ、などをして過ごすことが多かったのですが、今は、ウォーキングマップを見ながら大台町を探検したり、山登りをしたり、川で泳いだりと、自然の中で過ごすことが楽しみになりました。念願の自家菜園もまだまだ勉強中ですが楽しんでいます。
また、日本での生活が初めてのジョンはもちろん、神戸で育った私にも、新しい体験の連続です。例えば、毎日定時に音楽と共に流れる町内の「帰る時間です」の放送や、地域のお地蔵さんを囲んで集まる宴会など新鮮なことが多く、そういう経験にわくわくしています。
6.これからのやりたい(やってみたい)こと・夢を教えてください。
地域の皆さんと関わることができる、いろんなイベントを企画したいです。自宅で英会話教室を始めましたが、他にも例えば、松阪市に住んでいる外国人英語教員が、自分の出身国の料理を紹介し、一緒に作って食べる「インターナショナル・クッキングワークショップ」をして、いろんな国の料理を体験できるような催しなどもしてみたいです。
7.移住を考えている方へアドバイスをお願いします。
私たちのような30代が移住を考えるにあたっては、田舎での生活は、仕事ありきだと思うので、視野を広げて、アンテナを張り巡らせ、自分で動いて情報収集をすることだと思います。住みたいエリアが決まっているなら、役所などの行政に問い合わせると、有益な情報が得られるかもしれません。